みなさん こんにちは。
前回まで私の大好きなアーティストさんである、宇多田ヒカルさんとまふまふさんの意外な共通点について述べてきました。
歌詞についての記述をふたつも述べてしまい、内容がまとめられてないなあと反省しているのですが、それくらいおふたりの歌詞の奥深さに心を奪われているということです。
ちょっと、おふたりの歌詞の共通点、もう一度整理してみますね。
①豊富なボキャブラリー(読解に時に辞書が必要)
②最適な言葉選び(短い文章でも世界観を表現できる)
③儚さの中に美を求めるような和の世界観
ですかね。
和の世界観についてですが、
「おふたりは日本語が好き」
だと思いますね。
宇多田ヒカルさんはアメリカでの生活も長かったため、余計日本に対する思い入れというか興味が強いのかもしれません。
2017年に発売された『宇多田ヒカルの言葉』(エムオン・エンタテインメント)の前書きにこうあります。
”幼い頃小説になることを夢見ていた私にとって、これまでの作品が一冊の本という形になるのはうれしくもあり(以下略)”
”一貫しているのは、作品の世界に作者の自我の痕跡を残さないような作風と、アルバムごとに日本語とより真摯に向き合ってきたことだろうか”
”日本語表現の性質について私なりに考えることはいろいろあるのだけれど、萩原朔太郎の『詩の原理』で大概語り尽くされているのでここでは割愛する”
宇多田ヒカルさんが、日本語に対して深い思い入れがあることが伺える文章ですね。
それにしても、萩原朔太郎氏の本を読まないと私も宇多田ヒカル歌詞読解などできないのではないかと、Amazonで注文しようか検討中です…。私に読めるかな…難しくないかな…。
『traveling』の歌詞にも祇園精舎の一節が使われているし、
『桜流し』中の、
見ていた木立の遣る瀬無きかな
の一節にも、古文からの引用率が高いことが伺われます。
www.youtube.com
これは米津玄師さんの『Flamingo』でも強烈に感じますね。
古文と現代文の融合です。
www.youtube.comまふまふさんに至っては、MVでも着物で登場していたり、MVのイラストでも和服が描かれていたりするし、
www.youtube.com
歌い手のそらるさんとのユニット”After the Rain” の動画の中でも、
「クリスマスよりお正月が好き」(まふまふ談)
「夏祭り好きだろどう考えても」(そらる談)
と話しているし、
絶対に和モノが好き
だと思いますね。
www.youtube.com(8:15頃)
歌詞でももちろん、古文的な言い回しが多用されています。
ちなみに、明日(2019.6.8)頃に、「渾身の和風曲(まふまふさんツイッターより)」を投稿すると発表しています。楽しみですね。
あああああ〜〜〜!!!
今回の投稿で肝心なことを書き忘れていた!!!
ちょっと気付いてしまったことがあるのです。
阿波踊りの有名な歌い出しがありますね。
踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らな損損
この歌の引用を、お三方ともしているのです。
宇多田ヒカルさん→”Too Proud” にて
まふまふさん→”輪廻転生” にて
米津玄師さん→”LOSER” にて
米津さんは徳島県のご出身なので、特に馴染みのあるフレーズなのかもしれませんね。
「踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らな損損」
とは、どこか気取った自分に
「アホでもいいから開き直って楽しめ!」
というメッセージが込められているような気がします。
そういうことを歌詞に込めたかったのかもしれませんね。
「アホだからこそ楽しめる」というか、
「儚いからこそ美しい」というか、
彼らの歌の中にはアンビバレンス、二律背反がテーマとしてあるのではないか、
それが多くの人の共感を得るのではないかと思っている私です。
ではでは、またお会いしましょう。
コメントを残す