
歌手の宇多田ヒカルさんと、歌い手のまふまふさんが好きです。
誰が聴いても文句なしの歌唱力で広い世代に知られている宇多田ヒカルさんと、主にニコニコ動画やYou Tubeの動画の世界で活躍し主に中高生のファンが多いまふまふさん。
共通点がないようなおふたりですが、なぜかどちらも大好きなのです。
その理由を歌詞や歌の表現力と共に紐解きながら、おふたりの魅力を多くの人に再確認していただけたらと思い、つれづれと、しかし熱い想いで書いていきたいと思います。
ひとつひとつの歌を掘り下げる作業は次回からにまわして、初回はおふたりの主な魅力の共通点について私なりの見解をざっくりと書いてみたい思います。
共通点①なんでもひとりでできちゃう
宇多田ヒカルさんが昨年(2018年)2年ぶりのアルバムを発売しました。12年ぶりの国内ツアーを行い、「人間活動」と称した活動休止期間からの完全復活を遂げます。各テレビ局でも大きく取り上げられ、NHK「プロフェッショナル」では初めて音楽制作の現場にカメラが入りました。
なんてこったい、ほんとに宇多田ヒカルさんはひとりで全部やってる!!
というのが率直な感想で、予想はしていたものの、作詞、作曲、編曲はもちろんのこと、コンピューターの音源で完成形に近いものが出来てしまうのですね(レコーディングではプロの奏者に頼んでいた)。
一方、まふまふさんも、なんでもひとりで出来てしまうのです。
公式プロフィールを見ると「ネットシーンに現れた何でも屋さん」とありますが、まさにその通りで、彼も楽器とパソコンを駆使してメロディ作りから完成までひとりで仕上げてしまうのです(他の歌い手さんとコラボすることもあります)。
才能があるからこだわるのか、こだわりたいから才能がついてくるのか。そのどちらもなのか、凡人には想像の域を超えていますね。天才と言ってしまいたいです。
映像やイラストにまで手を広げる米津玄師さんなんかは、もう途方もない才能ですね。宇多田ヒカルさんも絵が上手でブログに載せたりしていましたね。まふまふさんの画力は…ちょっと謎です笑
共通点②言葉数は少ないの表現力がすごい歌詞(ニヒリズム、儚さに集約される和の世界観)
おふたりとも、少ない言葉で世界観を出すことがとっても上手だと思います。
宇多田ヒカルさんは、日本に先駆けてまずはアメリカでキュービックUという親子ユニットでデビューしました。
もちろんこの時の歌詞は英語で、12歳の時だったそうです(!)。初めて日本語の歌詞を手がけたのは14歳の時です。
それが、1stアルバム『First Love』に収録されている”Never Let Go” なのですが…14歳でよくもまあ、
「ゆるぎない愛なんて欲しくないのに」
なんて書けるものだなあ…と。
宇多田ヒカルさんは私の一つ年下なのですが、宇多田パイセンと呼ばせて欲しいほど大人びています。
ともあれ、この一節だけで歌の主人公のクールなキャラクターを表し、この歌の持つ儚さとある意味の「開き直り」を表すことができるのは素晴らしいと思います。
まふまふさんのオリジナルの代表作は『輪廻転生』かな、と思うのですが、
「翼が無けりゃ、空を降らしてくれりゃいい」
という一節があります。
とても印象的な歌詞です。
小学校の時『翼をください』という歌を歌いましたよね。
個人的にはそのパロディとも受け取れる気がするのですが、子どもの時の純真無垢な心から世の中に疑問を持ち始めて抵抗し始める青年期の心境がこの一節で伺うことができます。
宇多田ヒカルさんもまふまふさんも、肩透かしを食らうような歌詞というか、少し斜めから物事を見ているような、儚いことに美を求める和の世界観が強いような気がします。
それは他の歌の歌詞からも伺えるのですが、それはまた次回以降のお楽しみということで。
なんだか話が長くなってしまいました。
おふたりの共通点、まだあるのですが、続きます。
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